花粉症について


Q1.花粉症と言うのは、どの様な症状がありますか?又、アレルギー性鼻炎とは違うのでしょうか?
A1.花粉症は、その名の通り、花粉によって引き起こされる様々な症状の総称です。症状は、アレルギー性鼻炎の症状:「くしゃみ」、「鼻水」、「鼻づまり」、アレルギー性結膜炎の症状:「目のかゆみ」、「涙目」の他、喉の異物感、咳、皮膚の痒みなど、咽頭炎や喉頭炎、喘息、皮膚炎等の症状が出る事もあります。従いまして、花粉症と申しますのは、鼻以外の、他の部位の症状も含めた広い範囲のアレルギー状態を指すものとお考え下さい。

Q2.原因にはどのような物がありますか?
A2.原因は自然界の花粉です。花粉は殆ど1年中ありますが、特に春と秋、いわゆる季の変わり目に多く見られます。今年ももう2月に入りましたが、いよいよスギ花粉のシーズンですね。このスギのシーズンが終わる頃には、ヒノキ花粉が増えだしますし、又梅雨時にはイネ科の雑草であるカモガヤ、ハルガヤ等の花粉シーズンとなります。更に夏の終わりから初秋にかけては、キク科の雑草であるブタクサによる花粉症もあります。

Q3.診断について教えてください。
A3.くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみ等の症状が花粉の吸入により発生することを確認する必要があります。花粉症の患者さんはスギ花粉以外の原因物質で症状が起こることもありますので、別の原因物質があるかどうか確認することが重要なのです。実際に行われている方法としましては、原因物質であるアレルゲンの皮膚試験、アレルゲンの鼻粘膜誘発試験や血液検査でIgE抗体を測定(RAST法など)することなどが行われます。RAST法は採血するだけで1週間以内に数値で結果がわかりますので、よくやられる検査です。耳鼻科に限らずどこの病院、診療所でも出来ますので、医療機関を受診された時にお尋ねください。

Q4.治療とその注意点について教えてください。
A4.一般には薬物療法、減感作療法および手術療法があります。薬による治療には、局所に使うものと飲み薬があります。薬剤の内容的には、抗ヒスタミン剤、抗アレルギー剤、ステロイド剤、その他の薬剤があります。花粉症の場合、花粉が沢山飛び出して、症状が強くなってから治療を開始してもなかなか薬の効果が出ないことがありますので、本格的に花粉が飛び出す前に治療を始めるのが有効とされています。具体的には花粉飛散の2週間前に始めることが薦められておりますが、花粉の飛散開始が何時なのかは、後になってからでないと判りませんので、関西では1月末、遅くとも2月に入れば直ぐに治療を開始すれば宜しいかと思います。飲み薬には副作用として、眠気、倦怠感、のどの乾燥などが生じる物もありますが、最近ではその様な副作用が殆ど無いか、或いは全く無いような新しいタイプの薬も出てきております。車の運転や、機械操作中の眠気は大変危険ですが、この種の薬なら安心して使えますね。次に局所治療ですが、鼻のスプレー、点鼻薬の使用に際しては特に注意して欲しい事があります。それは単に「鼻づまり」をとるだけの点鼻薬をやたらと使うことです。それによって、却って症状の悪化や、点鼻薬性鼻炎を起こして、鼻づまりが非常に難治になることがありますので、使用回数は必ず守っていただきたいと思います。減感作療法ですが、これはアレルゲンの薄い濃度の溶液を注射して次第にその濃度を上げて行くことで、アレルギーを起こしにくい体にしてゆくと言う方法です。しかし、2,3年と言う永い期間を要しますし、有効率が60%程度と言う事、稀ですが注射の副作用(ショック)等を考えると私は余りお勧めしておりません。手術療法は、最近ではレーザーが使われるようになり、有効な治療のひとつだと思います。何れにしましても、『花粉症かな?』と思えば専門医を受診して、正しい治療と指導を受けられることをお勧めいたします。

Q5.予防などについては如何でしょう?
A5.花粉が飛散する前から行う予防と、花粉飛散中の心がけについてお話ししましょう。
A.花粉飛散前から行う予防:第一番には、日常生活の節制、規則正しい生活を心がける事です。肉体的、精神的な疲労がありますと、アレルギーを起こしやすいですので、睡眠不足、過労、ストレス、深酒などを避けることです。又、鼻やのどの乾燥を避け、風邪をひかないように注意してください。それと、先ほども申しましたが、早い時期から抗アレルギー剤を内服する事です。
B.花粉飛散中の心がけ:天気予報などの花粉情報をチェックし、花粉の飛散状況を知っておきましよう。 本格的な飛散時には、外出を控えましょう。晴れた日、風の強い日、雨上がりの翌日が要注意日です。外出の際にはマスクやゴーグルで花粉を防ぎ、家の中には花粉を持ち込まない工夫しましょう。例えば、上着はウールなどを避けて表面のすべすべした繊維を選ぶこと、帰宅したときには、玄関先で上着をはたいて、出来れば上着そのものを室内には持ち込まないくらいの心がけが必要ですね。勿論、うがい、手洗いは大切ですし、鼻の洗浄(鼻うがい)等も有効です。鼻の洗浄では水道水をそのまま使うことは絶対に止めて下さい。体温位に暖めた生理食塩水を使ってください。真水や濃い塩水を使うと、全くの逆効果で鼻を悪化させることになりますから特にご注意ください。