難聴について


Q1.難聴とは『聞こえが悪い状態』でしょうが、どのようなものが有るのでしょうか?
A1.難聴は大きく2種類に分類されます。外耳道や中耳の異常による難聴を、伝音性難聴と言います。内耳より奥の異常から来る難聴は、感音性難聴と呼んでいます。又この両者が一緒に認められる場合を混合性難聴と言います。

Q2.具体的にはどう言った病気がありますか?
A2.伝音性難聴は、耳栓をした状態を考えていただければ宜しいのですが、代表的な病気としては、耳垢栓塞、鼓膜穿孔、中耳炎などが有りますね。感音性難聴の代表的な病気は、メニエール病、突発性難聴、騒音性難聴、薬剤による難聴、おたふく風邪や麻疹・風疹・ヘルペス等のビールス感染による難聴の他、老人性難聴もこの難聴に含まれます。又聴神経腫瘍や脳腫瘍、脳出血などもっと中枢の病気もあります。
Q3.治療をすれば、治るものなんでしょうか?
A3.伝音性難聴の場合は、治療により治ることが多いですね。例えば、耳垢がたくさん詰まって聞こえが悪くなっていれば、取り除けば治りますね。急性中耳炎の場合も、治療により難聴は良くなりますし、外傷や慢性中耳炎などで鼓膜に穴があいてしまった場合でも、手術で治すことが出来ます。しかし、感音性難聴の場合は治らないことが多いのです。突発性難聴などは程度にもよりますが、比較的治りやすい病気ですが、薬剤やビールス感染等が原因の難聴は治すことは極めて困難です。勿論、老人性難聴もそうですね。

Q4.その老人性難聴についてもう少し詳しく説明してください。
A4.年を取るに従って全身の機能が衰えてくるのと同じように、耳の聞こえも悪くなります。このように年とともに聞こえが悪くなることを『老人性難聴』と呼んでいます。年をとるとなぜ難聴になるかと申しますと、3つ程の理由があります。1つは、音を感じる神経細胞自体の老化です。つまり音を感じる細胞の数が減って来るんですね。2つ目は、内耳の循環の老化です。音を感じる内耳に栄養を送っている血管が細くなり、音を聞く能力が低下するんです。 高血圧や糖尿病などの『生活習慣病』などが合併していると更に問題ですね。3つ目の原因は、内耳から脳へ音を伝える神経の数が減ってくるんですね。これらの変化が重なり合って、老人性難聴がおこってきます。その他、年をとるにつれて滲出性中耳炎をおこしやすくなるということもあり、益々聞こえが悪くなりやすいのです。ここで注意しなければいけないのは、殆どの場合は徐々に難聴が進行するために、本人が気づかないうちにかなり悪くなってしまっていると言うこともあるんですね。

Q5.では、何か良い方法は無いのでしょうか?
A5.自分で難聴を自覚すれば勿論ですが、周囲の人に指摘された場合は、早めに耳鼻科を受診することをお勧めします。老人性難聴と思っていたのが、実は耳垢栓塞や、滲出性中耳炎であったと言うこともありますね。このような場合は治る可能性が十分あるんですよ。しかし、本当に老人性難聴であれば、残念ながら投薬などによる治療効果は殆ど期待できないのが現状です。そこで、補聴器を上手に使っていただきたいと思いますね。補聴器は、『年寄りくさい』、『格好が悪い』、『面倒くさい』などと敬遠されがちですし、『音が響く』、『雑音が入る』などいろんな事が『うわさ』されますが、ちゃんとした方法で、その方にピッタリと合わせますとずいぶん便利なものです。自分の耳に合った補聴器を手に入れるためには、まず耳鼻咽喉科の専門医に相談してください。突然話が飛ぶようですが、三重苦のヘレンケラーの話なんですけど、もしも神様が3つ有る障害のうち一つだけ無くしてくれるならば、音が聞こえるようになりたいと訴えたと言います。音、つまり言葉を使っての、コミュニケーションが非常に大切だと言うことなんですね。年とともに全身の機能が衰えて、さらに聞こえが悪くなりますと、人とのコミュニケーションが少なくなってしまいがちになります。そして遂には孤立し、益々老化を進めることになると言う悪循環を考えますと、補聴器は体裁を考えないでできるだけ早く、又『正しく』お使いになることをお勧めいたします。

Q6.予防法はないものでしょうか?
A6.残念ながら、これと言った方法はありませんが、いくつか参考になる事はあります。1つは生きの秘訣ですね。『生活習慣病』にならない努力ですね、つまり規則正しい生活・食生活などが大切ですね。次に、騒音環境を避けることでしょう。職場などの騒音が大きい方は、耳栓をするなどその対策をしましょう。電車などでヘッドホーンステレオのボリュームをいっぱいに上げて、ガンガン聞いておられる若い方を時々見かけますが、長く続けると、将来きっと難聴になりますのでご注意ください。